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ドコモのdtabの購入条件であったdビデオ。
そろそろdアニメに切り替えようかと思ったのですが、
まだ観たくて観ていないタイトルもあったので消化中。
その中のひとつが「エスパー魔美」。
残念ながらdビデオには、全119話+SP1話中の前半52話までしかないのですが、
とりあえずここまでのレビューを。
エスパー魔美は言わずと知れた、藤子・F・不二雄先生の作品で、
氏の作品の中では珍しく主人公が中学生ということもあり、
他の作品よりもストーリー性が重視されている作品です。
基本的には1話完結モノの構成ですが、その1話ごとのストーリーが素晴らしい。
アニメの前半は基本的に原作マンガのアニメ化になっているので、
原作者の藤子・F・不二雄先生が非常に丁寧なお話作りをされていたんだと感心します。
それぞれ別に出てきたゲストキャラが、起承転結の転の部分でガッチリ組み合ったり、
問題解決の糸口を掴んだキャラのその後をあえて描かないオチにしたり、
思わずニヤリとしてしまう、秀逸なお話が多い。
もちろんすべてが「深イイ話」というわけでなく、コミカルな部分も多く、
何よりも魔美というキャラクターが魅力的に描かれています。
魔美のCVは横沢啓子(現・よこざわけい子)さん。
ラピュタのシータの声といえば、おそらく多くの人は耳に覚えがあるでしょうが、
個人的には「はいからさんが通る」の紅緒や「The・かぼちゃワイン」のエルが印象的でした。
元気で純粋な女の子という点においては、魔美と共通しているイメージですね。
超能力という特別な能力を持った主人公・魔美ですが、
彼女の一番の能力は「困っている人を放っておけない、おせっかいな性分」でしょう。
困った人が発する「非常ベル」という、一種のテレパシーを察知できるというのも、
それを助けたいと願う魔美の性格あってのことでしょうし、それに対し何の躊躇もなく
手助けをしようとする行動力こそが彼女の超能力ではないかと。
超能力モノとなれば普通は、その能力を悪用しようとする組織や、敵対するエスパーなどが
次々に登場するバトルものになってしまいそうなものですが、「エスパー魔美」の世界には
そんなものは一切出てきません。
ゲストキャラとして登場する人々はごくごく普通の人。
もちろん彼らは悩める人で、それぞれに物語があります。
誰もが抱えてしまいそうな、しかし当人にとっては避けがたく、しかも困難な問題。
魔美はそういったデリケートな、本来、他人が介入できないような問題に女神のごとく寄り添う。
(かなり口うるさい、おっちょこちょいな女神ではあるのですが)
もちろん、魔美の超能力が状況を打破・好転させる場合は多いのですが、
結果としての問題の解決は、その当事者である人々が自らの力や巡り会わせで助かるわけです。
魔美は、問題解決のに向かうためのベクトルをほんの少し変化させているに過ぎない。
本人も「助けてあげている感」は全くなく、当事者以上に悩んだりもする。
そういった素直さが観ていて気持ちのいい作品です。
魔美は少しずつエスパーとしての能力を成長させていくのですが、
それ以上に一人の人間としての健全な成長があり、
高畑さんとの恋の行方も含めて続きが気になります。
アニメの後半はアニメ・オリジナルストーリーが増えるのですが、
放送当時、放送曜日が変わってしまったこともあってあまり観ていません。
何年か前にDVDボックスが出た際に、レンタル用も流通したようで、
ツタヤDISCUSにも全巻ありました。
後半はDVDレンタルで観ようと思っています。
補足。
観ていてふと思ったのが、今だったらこの作品は生まれるのかなという疑問。
まずは魔美のアルバイトが、現代ならば「児童ポルノ」の標的にされやしないかと。
これはかなり冗談ですけど、他にもディテール的にヤバイものも多いのです。
生徒が教室で別の生徒を、しかも教師・クラスメイトの前で殴る。
完全にストーカー行為と思われる行動を魔美にする一つ上の先輩。
魔美の超能力がバレそうになったエピソードでは明らかにイジメが起きます。
盗撮、盗聴、動物虐待なんかもあります。
そういった現代だったら即問題にされてしまいそうなディテールが
所々に出てくるのですが、それが物語上必要なんですよね。
時代が違うといってしまえばそれまでなのですが、
決してそれらの行為を正当化するわけでもなく、
ダメなものはダメと、きちんとした描き方もされているのです。
ちゃんと観れば解ることであっても、ディテールだけで判断されてしまう現代。
こういった作品が子供向けとして作られることは少ないのだろうと思います。
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感想・レビュー: エスパー魔美(1~52話) [感想・レビュー]
そろそろdアニメに切り替えようかと思ったのですが、
まだ観たくて観ていないタイトルもあったので消化中。
その中のひとつが「エスパー魔美」。
残念ながらdビデオには、全119話+SP1話中の前半52話までしかないのですが、
とりあえずここまでのレビューを。
エスパー魔美は言わずと知れた、藤子・F・不二雄先生の作品で、
氏の作品の中では珍しく主人公が中学生ということもあり、
他の作品よりもストーリー性が重視されている作品です。
基本的には1話完結モノの構成ですが、その1話ごとのストーリーが素晴らしい。
アニメの前半は基本的に原作マンガのアニメ化になっているので、
原作者の藤子・F・不二雄先生が非常に丁寧なお話作りをされていたんだと感心します。
それぞれ別に出てきたゲストキャラが、起承転結の転の部分でガッチリ組み合ったり、
問題解決の糸口を掴んだキャラのその後をあえて描かないオチにしたり、
思わずニヤリとしてしまう、秀逸なお話が多い。
もちろんすべてが「深イイ話」というわけでなく、コミカルな部分も多く、
何よりも魔美というキャラクターが魅力的に描かれています。
魔美のCVは横沢啓子(現・よこざわけい子)さん。
ラピュタのシータの声といえば、おそらく多くの人は耳に覚えがあるでしょうが、
個人的には「はいからさんが通る」の紅緒や「The・かぼちゃワイン」のエルが印象的でした。
元気で純粋な女の子という点においては、魔美と共通しているイメージですね。
超能力という特別な能力を持った主人公・魔美ですが、
彼女の一番の能力は「困っている人を放っておけない、おせっかいな性分」でしょう。
困った人が発する「非常ベル」という、一種のテレパシーを察知できるというのも、
それを助けたいと願う魔美の性格あってのことでしょうし、それに対し何の躊躇もなく
手助けをしようとする行動力こそが彼女の超能力ではないかと。
超能力モノとなれば普通は、その能力を悪用しようとする組織や、敵対するエスパーなどが
次々に登場するバトルものになってしまいそうなものですが、「エスパー魔美」の世界には
そんなものは一切出てきません。
ゲストキャラとして登場する人々はごくごく普通の人。
もちろん彼らは悩める人で、それぞれに物語があります。
誰もが抱えてしまいそうな、しかし当人にとっては避けがたく、しかも困難な問題。
魔美はそういったデリケートな、本来、他人が介入できないような問題に女神のごとく寄り添う。
(かなり口うるさい、おっちょこちょいな女神ではあるのですが)
もちろん、魔美の超能力が状況を打破・好転させる場合は多いのですが、
結果としての問題の解決は、その当事者である人々が自らの力や巡り会わせで助かるわけです。
魔美は、問題解決のに向かうためのベクトルをほんの少し変化させているに過ぎない。
本人も「助けてあげている感」は全くなく、当事者以上に悩んだりもする。
そういった素直さが観ていて気持ちのいい作品です。
魔美は少しずつエスパーとしての能力を成長させていくのですが、
それ以上に一人の人間としての健全な成長があり、
高畑さんとの恋の行方も含めて続きが気になります。
アニメの後半はアニメ・オリジナルストーリーが増えるのですが、
放送当時、放送曜日が変わってしまったこともあってあまり観ていません。
何年か前にDVDボックスが出た際に、レンタル用も流通したようで、
ツタヤDISCUSにも全巻ありました。
後半はDVDレンタルで観ようと思っています。
アニメ「エスパー魔美」アニバーサリーDVD-BOX
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フロンティアワークス (2014-10-29)
売り上げランキング: 42,423
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補足。
観ていてふと思ったのが、今だったらこの作品は生まれるのかなという疑問。
まずは魔美のアルバイトが、現代ならば「児童ポルノ」の標的にされやしないかと。
これはかなり冗談ですけど、他にもディテール的にヤバイものも多いのです。
生徒が教室で別の生徒を、しかも教師・クラスメイトの前で殴る。
完全にストーカー行為と思われる行動を魔美にする一つ上の先輩。
魔美の超能力がバレそうになったエピソードでは明らかにイジメが起きます。
盗撮、盗聴、動物虐待なんかもあります。
そういった現代だったら即問題にされてしまいそうなディテールが
所々に出てくるのですが、それが物語上必要なんですよね。
時代が違うといってしまえばそれまでなのですが、
決してそれらの行為を正当化するわけでもなく、
ダメなものはダメと、きちんとした描き方もされているのです。
ちゃんと観れば解ることであっても、ディテールだけで判断されてしまう現代。
こういった作品が子供向けとして作られることは少ないのだろうと思います。
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