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映画「STAND BY ME ドラえもん」観てきました。
まずこれから見る方へ。
絶対に3D版を観ましょう!
この映画はアトラクション的なビジュアル重視の映画で、シナリオ自体は原作ドラえもんを読んでいる方ならさほど目新しいものはありません。
私はお話を楽しむなら、むしろ立体視は邪魔だと思っていますが、この映画は逆。
立体視は苦手という方も、同じ観るなら3D版をオススメします。
ハッキリいって、3DモデリングCGでドラえもんを作る必要性って、立体視以外に感じませんでした。
シナリオは原作第1話「未来の国からはるばると」、ドラえもんとの別れを描く「さようならドラえもん」、しずかとのプロポーズから結婚までを描く「雪山のロマンス」「のび太の結婚前夜」などの原作7ストーリーを再構築しており、原作を知っている人にとってはお馴染みのドラえもんのメインストーリーをダイジェストで観ている感じ。
映画オリジナルの大きなシナリオ変更はないので、そのあたりは安心して欲しいですね。
◎スタッフロールまでの感想
自分が大人になったせいか、久しぶりに観た、原作6巻の「さようならドラえもん」のエピソードが、これでいいのかなぁという感じがしてしまった。
のび太とドラえもんの友情という観点では良い話なんだけど、ドラえもんの本来の目的である「のび太を成長させて未来を変える」という観点においては、この時点でのび太の未来が変わっている以上、ドラえもんはやはり未来に帰るべきなんだろうな、と思ってしまう。
これはアナと雪の女王の「Let it go」の歌詞の内容とエンディングの符合しなさと同じなのですが、のび太が孤独に耐えて成長するというシナリオは、万人、特に子供には受け入れてもらえない話だというのも分かる。
だから子供向けである原作でもそういう話になっていたのだろうと思うし、これを捻じ曲げる必要もないですからね。
ただ欲を言うのなら、この再会もつかの間であるというニュアンスを持たせるために、未来ののび太が子供のび太に伝えた、「ドラえもんとすごせる時間を大切にするんだ」という言葉をのび太がフラッシュバックするシーンを追加してくれたらよかったのになぁ。
それと、これは無理なのはわかっているのですが、大山のぶ代版の声優陣でやってくれれば、もっと感動できたと思う、大人はね。
でも、それが叶わないこと自体が、「僕らはもう、ドラえもんとはお別れしてしまったあの大人ののび太なんだ」という暗示なのかな?
そう考えれば、この映画はドラえもんとの別れの話なんだろうな。
少なくとも自分には。
◎映画オリジナル設定について
この映画の独自設定「成し遂げプログラム」がネットニュースで話題になり、賛否両論を呼んでいますが、作中では想像していたよりは惨い表現がなされているとは思いませんでした。
まぁ、ドラえもんが電流に耐えて悶絶している姿は、あまり喜ばしい情景ではないですけどね。
しかし、これでなければのび太とドラえもんの友情を描けないかといえば、NOといわざるを得ない。
単純に自分の意思では帰還することはできない、そう思っても体が動かないというだけでもいいかと思うのですが、いくらロボットとはいえ、ここまでの強制力を与えなければならないかといえば、ちょっと疑問かな?
のび太とドラえもんの友情を描くのであれば、ドラえもんの人格も認めねばならないわけなので、セワシとの主従関係を明確にすることは、あまり感心しないという意見には賛成。
しかし、そこに固執して作品のビジュアル的な良い部分を見逃してしまうのはもったいないと思います。
秘密道具のデザインだけでも結構楽しめますよ。
ここから大きなネタバレ&辛口の感想 閲覧注意!
◎スタッフロール後の感想
ゴメン、この映画、スタッフロールでぶち壊してくれたわ。
何がぶち壊したかというと、スタッフロールにピクサー映画みたいなNGシーンが出るんですよ。
私、あれが大嫌いなんです。
アニメなんだから、あのNGシーン自体が作り物、やらせじゃないですか???
せっかく物語で感動しているのに、それをメタフィクションで現実に戻されるのって腹が立ちませんか?
なんで、ピクサーの悪い部分を真似するの???
あのね、ドラえもんがフィクションだなんてことは知ってるんだよ、大人は誰しも。
映画側が言ってくれなくても現実には戻れるよ。
だから、もう少しだけ、少なくとも座席を立つ瞬間までは物語の中で微睡ませろや!
他の有名エピソードのダイジェストや、秘密道具を使ってるシーンとか、イロイロあるだろ、できることって。
こっちはドラえもんや原作者である藤子・F・不二雄先生にありがとうっていう気持ちでいるわけです。
ドラえもんに出会えた喜びに浸っているんだよ、今まさにさ!
それなのに、メタフィクションに落とされてしまう悲しさって何だよ?
あのスタッフロールのNGシーンは蛇足。金返せ!
せっかくの秦基博の曲も台無し。EDにしか流れないのに気の毒。
もし、これから観に行くのであれば、スタッフロールに入った瞬間に席を立つべき。
Cパート的なものはないから。
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映画「STAND BY ME ドラえもん」 感想 [感想・レビュー]
まずこれから見る方へ。
絶対に3D版を観ましょう!
この映画はアトラクション的なビジュアル重視の映画で、シナリオ自体は原作ドラえもんを読んでいる方ならさほど目新しいものはありません。
私はお話を楽しむなら、むしろ立体視は邪魔だと思っていますが、この映画は逆。
立体視は苦手という方も、同じ観るなら3D版をオススメします。
ハッキリいって、3DモデリングCGでドラえもんを作る必要性って、立体視以外に感じませんでした。
シナリオは原作第1話「未来の国からはるばると」、ドラえもんとの別れを描く「さようならドラえもん」、しずかとのプロポーズから結婚までを描く「雪山のロマンス」「のび太の結婚前夜」などの原作7ストーリーを再構築しており、原作を知っている人にとってはお馴染みのドラえもんのメインストーリーをダイジェストで観ている感じ。
映画オリジナルの大きなシナリオ変更はないので、そのあたりは安心して欲しいですね。
◎スタッフロールまでの感想
自分が大人になったせいか、久しぶりに観た、原作6巻の「さようならドラえもん」のエピソードが、これでいいのかなぁという感じがしてしまった。
のび太とドラえもんの友情という観点では良い話なんだけど、ドラえもんの本来の目的である「のび太を成長させて未来を変える」という観点においては、この時点でのび太の未来が変わっている以上、ドラえもんはやはり未来に帰るべきなんだろうな、と思ってしまう。
これはアナと雪の女王の「Let it go」の歌詞の内容とエンディングの符合しなさと同じなのですが、のび太が孤独に耐えて成長するというシナリオは、万人、特に子供には受け入れてもらえない話だというのも分かる。
だから子供向けである原作でもそういう話になっていたのだろうと思うし、これを捻じ曲げる必要もないですからね。
ただ欲を言うのなら、この再会もつかの間であるというニュアンスを持たせるために、未来ののび太が子供のび太に伝えた、「ドラえもんとすごせる時間を大切にするんだ」という言葉をのび太がフラッシュバックするシーンを追加してくれたらよかったのになぁ。
それと、これは無理なのはわかっているのですが、大山のぶ代版の声優陣でやってくれれば、もっと感動できたと思う、大人はね。
でも、それが叶わないこと自体が、「僕らはもう、ドラえもんとはお別れしてしまったあの大人ののび太なんだ」という暗示なのかな?
そう考えれば、この映画はドラえもんとの別れの話なんだろうな。
少なくとも自分には。
◎映画オリジナル設定について
この映画の独自設定「成し遂げプログラム」がネットニュースで話題になり、賛否両論を呼んでいますが、作中では想像していたよりは惨い表現がなされているとは思いませんでした。
まぁ、ドラえもんが電流に耐えて悶絶している姿は、あまり喜ばしい情景ではないですけどね。
しかし、これでなければのび太とドラえもんの友情を描けないかといえば、NOといわざるを得ない。
単純に自分の意思では帰還することはできない、そう思っても体が動かないというだけでもいいかと思うのですが、いくらロボットとはいえ、ここまでの強制力を与えなければならないかといえば、ちょっと疑問かな?
のび太とドラえもんの友情を描くのであれば、ドラえもんの人格も認めねばならないわけなので、セワシとの主従関係を明確にすることは、あまり感心しないという意見には賛成。
しかし、そこに固執して作品のビジュアル的な良い部分を見逃してしまうのはもったいないと思います。
秘密道具のデザインだけでも結構楽しめますよ。
ここから大きなネタバレ&辛口の感想 閲覧注意!
◎スタッフロール後の感想
ゴメン、この映画、スタッフロールでぶち壊してくれたわ。
何がぶち壊したかというと、スタッフロールにピクサー映画みたいなNGシーンが出るんですよ。
私、あれが大嫌いなんです。
アニメなんだから、あのNGシーン自体が作り物、やらせじゃないですか???
せっかく物語で感動しているのに、それをメタフィクションで現実に戻されるのって腹が立ちませんか?
なんで、ピクサーの悪い部分を真似するの???
あのね、ドラえもんがフィクションだなんてことは知ってるんだよ、大人は誰しも。
映画側が言ってくれなくても現実には戻れるよ。
だから、もう少しだけ、少なくとも座席を立つ瞬間までは物語の中で微睡ませろや!
他の有名エピソードのダイジェストや、秘密道具を使ってるシーンとか、イロイロあるだろ、できることって。
こっちはドラえもんや原作者である藤子・F・不二雄先生にありがとうっていう気持ちでいるわけです。
ドラえもんに出会えた喜びに浸っているんだよ、今まさにさ!
それなのに、メタフィクションに落とされてしまう悲しさって何だよ?
あのスタッフロールのNGシーンは蛇足。金返せ!
せっかくの秦基博の曲も台無し。EDにしか流れないのに気の毒。
もし、これから観に行くのであれば、スタッフロールに入った瞬間に席を立つべき。
Cパート的なものはないから。
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ネタばれ注意以降について
本当にあのNGシーン集余計だと思いました。。
それまで、感動しただけに、ちょっとしたショックというか怒りで複雑な心境になってしまいました。(笑ったり、泣いたり、喜んだり、怒ったり、日常では無いので)
一緒に観た人はドラ泣きしていたので、否定もできず、観た後の感想が上手く言えず、ストレス溜まりました。
同じ思いの方がいてスッキリしました。何か感謝です。
by mokun (2014-08-19 00:29)
>>mokun様
駄文・長文を読んでいただきありがとうございます。
さらにコメント、感謝です。
こちらこそ同じ感想を抱いている方がいらっしゃって安心しました。。
個人的にはあのエンドロールがなければ、取り立てて文句のない作品だっただけに残念でした……。
by 日野 輝 (2014-08-19 00:41)