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ALDNOAH ZERO -アルドノア・ゼロ- 12話 感想・考察【まぁ、生きてるよね】 [感想・レビュー]

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ALDNOAH ZERO -アルドノア・ゼロ-の1期最終話となる、第12話「たとえ天が堕ちるとも -Childhood’s End-」の感想と考察です。


おそらくロボットアニメとしては久しぶりに面白い、続きが気になるアニメというのは間違いないのですが、じゃあ本質的に文句なしに面白いですか?と問われてしまうと、やはり相対的に面白いレベルなんだよね、まだ。少なくとも3話までは歴史を変えるかと思ったけど、それを持続させるのは難しいってことですね。


どこがそう思わせるのかと考えれば、アポロ計画を基点とした火星古代文明の発見と火星移民及びヴァース建国という設定に、時間的に無理が生じているのではないかという思いがどうしても出るよね。

アポロ計画を基点とすることへのこだわりは分らないでもないし、物語の舞台をIFの現在としたいというのもSF作品の切り口としては分らないでもないのだけど、建国して30年しか経過していない火星の人々が、あそこまで選民思想的な考えに染まってしまうかなぁ? 

いや、もちろん第二次世界大戦終戦以降の北朝鮮を例に挙げれば、そういった民衆の洗脳は短期間でも十分できることは間違いないのだけど、民主主義国家で暮らしている我々からすると、北朝鮮同様に理解しがたいわけで、だからこそもう少し時間の経過は必要ではなかったかと思うよね。


そして、これは設定ではなく、描き方の問題なのだが、アルドノア・ゼロが、主人公を3人用意していることから、描き方として群像劇にならざるを得ないでしょ? 
でもその割にはスーパーロボットモノの裏みたいなロボットアニメなんで、どうしてもロボットの戦闘シーンに比重が掛かるというか、見せ所はそこが中心だよね。

そうなった時に、ロボ戦闘の主人公である伊奈帆の『イナホ無双』が続くと、どうしても面白味が薄れてきちゃうよなぁ、というのが正直な感想なんですよ。
どうしてもあの主人公補正の塊のような圧倒的な能力は、僕らが憧れるロボットモノの主人公とは違うタイプだからね。



例えば、ガンダムのアムロが、いきなり「逆襲のシャア」のアムロのスペックだったら、誰も彼を主人公とは認めない。
ファースト、Zとあってこそのアムロであり、アムロ無双もあの映画だけだから面白いんですよね。

映画観ればわかるんだけど、アムロはシャア以外のMSは敵とも思っていないくらいの圧倒的な能力で戦っているんです。
可愛げのない殺人マシーンのように、無駄のない動きで次々にMSを撃破します。コクピット開けっ放しの舐めたスタイルで。



アルドノア・ゼロはどちらかというとリアルロボットアニメよりはスーパーロボットアニメに近いと思うのですが、従来のスーパーロボットアニメの主人公サイドが持つ超パワー、つまりマジンガーZの光子力エネルギーや、ライディーンのムーの遺産、はたまたガオガイガーのGストーンなどが、すべて伊奈帆の戦闘能力に置換されているとしても、だからといって彼が感情の起伏に乏しく、こちらが感情移入し難い状況への言い訳にはならないですからね。

もちろん、プロット的には、アルドノアVS伊奈帆の戦闘能力というのは決して悪いとは思わない。

しかし、彼が人間的に成長していく過程みたいなものが見えていないと、アルドノア・ゼロのテーマとして掲げられていたはずの「ロボットモノの王道」というものには、必ずしも沿っていないのではないかと思ってしまうんですね。特に地球側のカタフラクトはリアルロボット系だから、パイロットの成長は不可欠な要素のはずだからね。

もちろん、12話の伊奈帆を見れば、その変化は感じられるるのですが、それがストーリー進行に同調して、分りやすい形で描かれない理由が今のところピンと来ない。
当初は伊奈帆がアルドノア・ドライブの起動因子を元々持っている、火星側の人間かとも思っていたのだが、どうやら本当に純・地球人らしい。

だとしたら『イナホ無双』は、彼がロボ戦闘の天才だという以外の説明が付かないのだが……。
スパロボ参戦の際には、能力に「天才」が燦然と輝いていることでしょう。

監督が思うところの「王道」が何で、この作品のどこに存在しているのか分りませんが、少なくとも主役ロボットとそのパイロットの扱いについては、それを外しに掛かってきているのは間違いないでしょうね。





さて、最終回ですっかり人気を落としてしまったスレイン君。

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伊奈帆の感情が読みよりにくい分、スレインが感情的で、浅知恵のポンコツ野郎に仕上げられているわけですが、そのポンコツ野郎にアルドノア・ドライブの起動因子を持たせたとしたら、状況はおそらく悪化すると思っていたらあの始末。

スレインは虐げられて育ったことで、一度ボッキリ心が折れている子供らしいので、彼の心の唯一の拠り所であるアセイラム姫に対しての拘りは、そりゃぁ強いのだろうというのは分るのですがね。

キノコ頭ことトリルラン卿を撃った時には、それなりに株を上げたのですが、12話の彼の切れっぷりには全く同情の余地がないというか、正しい状況の把握が出来ていないのに思い込みだけで行動してしまう、そんなストーカー気質をスレインには感じてしまうんだよね。

ただ、そんなスレインの直情的な性格を、伊奈帆は読んでいたんじゃないかと思う節もあるんだよね。




さて、ここからは考察。

手負いの伊奈帆がサーツバルムの凶弾に倒れたアセイラム姫に擦り寄り、過去回想するシーンで、あいつ笑うんだよね。

AZ_12-2.jpg

あの笑いって、別に妄想にニヤけているわけではなく、姫が生きているのを確認して微笑んだんじゃないかと。


少なくとも目の前にいるスレインが姫を殺すことはないし、むしろあの状況下で姫を救うことができるのはスレインしかいない。

また、姫電化が停戦の呼びかけを火星サイドに向けて放送したにもかかわらず、それに火星陣営が答える様子がなかったことに伊奈帆なら疑問を感じ、その理由も推測しているはず。
それならば、姫を暗殺しようとしていた派閥から逃れ、姫電化が本国に生還することが最も確実な停戦の方法と考えるのではないだろうか?

しかし、当たり前だが地球サイドにそれだけの危険を打って出る者はいないだろうし、そもそも宇宙にどうやって上がるかという問題もある。
それならば、不本意ではあるがコイツに託してみるのもいいだろう。

AZ_12-4.jpg

そう思って銃をスレインに向ける。これもスレインの本気を試しているわけだ。
ここで自分を打てないようなやつなら姫を守りきれないだろうから任せられない。

そしてスレインは撃った__。


こういうことじゃないかと思うわけです。

アルドノア・ラジオの監督の話を聞く限りでも、伊奈帆は死んではいないようですね、やっぱり。






さてその後、主人公それぞれがどうなるだろうかかということですが、まず伊奈帆。

1クール最後のナレーションがユキ姉だったじゃない? これって主人公3人のの生死が不明だからというのもあるのでしょうが、伊奈帆に一番近い人物が語っているってことは、それなりに意味があるのではないかと思うわけです。

普通に考えれば、ここのナレーションはマグバレッジ艦長が適任。(鞠戸大尉がナレーションでもいいけど、ここは女性の方がいいでしょう)

また、公式サイトの予告編(といっても音声のみに等しいが)によれば、ユキ姉が「貴方と貴方の住む世界を守りたくて軍人になったの」と言っているんだよね。この台詞って伊奈帆が死んじゃってるとも取れるんだけど、最後のナレーションがユキ姉だった意味からすれば、伊奈帆はかなりの重傷、もしくは意識不明とも取れる。少なくとも伊奈帆自身が戦闘できる状態ではないということなんだろう。

また、どうやら無能大尉で有名な鞠戸大尉もとうとう出撃するようなので、そうなるとさらに伊奈帆の2クール開始時不在の確率は高まる。




一方、アセイラム姫が生きているというのは、ほぼ間違いがない。

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スレインのアルドノア・ドライブ起動因子も姫から譲渡されているはずなので、スレインがタルシスで脱出できたのだから、姫も生きていると考えられる。

実際、何かが飛んでいったからね。

AZ_12-5.jpg

そうなるとデューカリオンもまだ動く可能性もあるが、乗組員のあの状況からすると、すぐには打って出ることは出来ないだろう。
しかし動くとなれば、やはりこの戦艦が火星に乗り込む展開になるのでしょうなぁ。


姫の身柄はスレインによって、最も安全と思われる火星本国の皇帝の元に届けられると思うのですが、アセイラム姫が、本国に帰っても、実は戦争をやめさせることなんか出来ないのではないかと。


これは、地球とヴァースの戦闘が続かないと、そもそもこの物語に3人もの主人公がいる意味がないということは実も蓋もない言い方ですが、それなりの理由は付けられます。

祖父さんのレイレガリア皇帝は、体調の悪化でアセイラムの父親に後を継がせたものの、彼の戦死によって再び皇帝の座に復帰したという設定。
元々体調面に不安を抱えている皇帝が、孫娘が生きていたことを知れば、安心して即位できる磐石な体制を自らの命と引き換えにしてでも築こうとするのでは?

姫がザーツバルムの本意をスレインの証言とともに進言したとしても、逆にこの騒動を機に反乱分子を根絶やしにし、火星騎士の忠誠心を高めるためにも戦争を継続しようと決意してしまうのではないだろうか?

カタフラクト単体での戦力は火星陣営が圧倒的なのだから、統率が取れた火星陣営が負けるはずがないからね。



私はアセイラム姫がOPで銃を向けている相手はレイレガリア皇帝だと思っているので、こういう予想が立つのだが、その後アセイラム姫がどうするかだよね。


アセイラム姫が皇帝に背いた場合、皇帝はアセイラム姫とどう対峙するかな?
レイレガリア皇帝が自分のことを思って行動していたとしても、肉親のそれが自分の信念とは相反する場合どうするだろうか?

正当な後継者はアセイラム姫しかいないはずだから、皇帝もそう簡単に手に掛けることはないと思うのだが、火星陣営が皇帝派と姫派に分かれて戦うということになるならば、身内であろうと撃たねばならないということもありうるだろう。

そういった危険性が生じた時に、アセイラム姫はデューカリオン隊に助けを求めるのではないか? 
デューカリオン隊としては、自分達が戦闘を継続するためにもアセイラム姫を守らなければならず、結果として火星に乗り込むのでは?

公式サイトの予告編では地球降下がどうこう言っているので、一度は宇宙に上がり戻ってくるのではないかと予想もできるしね。


つまり、アセイラム姫は結局、「お命頂戴、御覚悟を!」と言われ続けるんじゃないかと。




そうなるとスレインは姫様とすれ違ってもらわないといけない。
デューカリオン隊に助けを求める=伊奈帆を頼るってことだから、スレインは面白くないだろうしね。

姫は和平をしようとしているが、そもそも「ヴァースが地球を完全制圧してしまえば戦争は終わる」みたいな極論に走り、ダークサイドに落ちてしまうのではないかな?
それがザーツバルムがしようとしたことと、何ら変わりない行動だとも気づかずにね。



ちなみにザーツバルムも生死不明なんだよね、スレイン止めを刺していないし。
もしかすると捕虜になっているかもしれないし、スレインに連れられて、皇帝に突き出されてるかも?




12話を観てから、暇があれば考えていたわりにはあんまり面白味がないなぁ。
もう一回1話から見直して、細かなヒントを探してみようかな。


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