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PSYCHO-PASS サイコパス2 第6話 「石を擲つ人々」の感想です。
前回で自分が予想していたよりも、随分とテンポ良く展開してしまった6話。
もう少しじっくりと朱ちゃんを追い込んでからかと思いきや、あっさりと鹿矛囲とご対面と相成ってしまいました。
ただ、「2」が11話構成ということと、エンタメ的な展開を考えれば、ここで三係を半壊させ、鹿矛囲と朱ちゃんが対峙するのは仕方ないかもしれませんね。
とはいえ、実銃を握り鹿矛囲を追ったにもかかわらず、やっぱり撃つことが出来なかったというオチは、彼女の正義感・倫理観が1期からブレていないことを確認するうえでは重要な話だったと思います。
さて、今回の話では、鹿矛囲がしようとしていることがまた少しわかってきました。
5話まで彼がシビュラを裁こうとしていることはわかってきましたが、その具体的な犯罪シナリオまでは予想しがたいものがありました。
朱ちゃんや雑賀先生が推察したところでは、鹿矛囲はドミネーターを回収しているようです。
今回の感想・考察はそのドミネーターについて考えてみました。
ドミネーターはシビュラ管理下における法の執行を行う銃なので、これを公安から取り上げるというのは、云わばシビュラの牙を抜き取る屈辱的な行為。シビュラの正当性に対しての疑念を猛烈にアピールし、そのドミネーターで公安刑事を裁いているのですから、鹿矛囲のシビュラシステムに対する尋常ならざる嫌悪や憎悪を感じますね。
それを演出するためには鹿矛囲にドミネーターを握らせる必要があり、それ故に酒々井のIDを剥奪出来ずにいるというのはシビュラのドミネーター管理の緩さという、設定上のマイナスポイントを生んでしまっているかのように見えます。
我々の常識で考えれば、酒々井が失踪した時点でドミネーターは起動できないようにすべきで、待機モードのままGPSで追っていけば済むこと。また、ドミネーターと登録監視官が紐付けされていないというのも変な気もします。
1期の最終話では狡噛が朱ちゃんのドミネーターを使用していましたが、あれはシビュラとの交渉でパラライザーモードに固定させていたために出来た芸当。
パラライザーで起動しているということは認証もクリアしていることになるので逃亡執行官である狡噛でも使用することが出来たわけです。実際には撃たなかったですけど、サイト内に槙島を捉えても執行モードのままでしたからね。
現場で臨機応変に対応するためには、状況に応じて行動不可能になったメンバーのドミネーターを回収し使用することは十分に考えられるので、監視官権限ではそれが可能だとすれば納得がいきますが、ドミネーターの使用を外部から阻止するキルスイッチみたいなものが全くないというのはセキュリティー上問題があるように思えますね。
ただ、これをドミネーターを人間が使う武器としてではなく、その本来の目的という視点から考えると、実はそんなに問題じゃなかったりするんですよね。
潜在犯であっても登録執行官であればドミネーターを使用できるわけで、犯罪係数が高い人間がドミネーターを使用すること自体は全く問題にしていないんですよね、元々。
使用者がどんな人物で正しいか正しくないかではなく、銃が人を裁くというシステムですから、極端な話誰が引き金を引くかはどうでもいい。
それであるならば、公安ドローンに搭載されているドミネーターだけでことは済むのに、なぜ公安刑事かが存在しているのか? これは1期で禾生局長が宜野座に向けても発していましたよね。
これって結局は、シビュラという得体の知れないコンピューターに人間の尊厳が奪われる恐怖を緩和させるためだけのオブラート的な役割でしかなく、人が執行しているという状況が欲しいだけ。
シビュラ管理下にある市民の精神面への配慮と言えば聞こえはいいですが、巧妙なカモフラージュです。
シビュラ社会おいて不必要な人間を排除するという本来の目的を遂行できるならば、使用者の人格は問わないわけですから、自らドミネーターを握ろうとするものであれば、シビュラにとってはウェルカムな人材ということになります。
そうなると、失踪監視官である酒々井がドミネーターを使用することに何か問題があるかというと、実はない。
同じく酒々井に偽装した鹿矛囲によって潜在犯が駆除されたとしても、シビュラの思惑的には何にも問題はないのです。
我々の社会の常識からすれば、酒々井の登録を抹消しなくてはならないように思えてしまうのですが、このようにドミネーター側から見ると考え方が180度異なってしまうんですよね。
ネットの書き込みやニコニコのコメントを見ているとドミネーターの運用に関する設定がガバガバという意見も多いようですね。実は自分もそう思っていたのですが、こうやって改めて考えてみると、ちゃんとしているんですよねぇ。
むしろガバガバだと感じるのは正常で、その我々の認識が通用しない世界での「善悪のあり方」を問いているのがサイコパスのドラマですから、その違和感を抱えたまま楽しむのが正解だと思いますね。
だとするならば、鹿矛囲がドミネーターを奪った目的は何かと考えれば、まず一つはシビュラの判断が人間のそれとは全く異なるということの証明をするためだよね。
軍事ドローンをハッキングしてゲームを介して一般人にコントロールさせ殺人を行わせる。それを止めるにはプレーヤー自らがゲームを停止させるしかない状況を作り、公安にホロを外させ、サイコハザードを引き起こす。
状況的にはプレーヤーは被害者だが、色相が濁ったことで潜在犯になってしまえば、今度は彼らがシビュラの裁きを受けることになる。
しかし明確な悪意をもって行動している主犯・鹿矛囲を裁く方法がなく、しかもその相手もドミネーターを向けてくる。それで鹿矛囲が向けたドミネーターに自分が撃たれたら、自分が犯罪者。
どちらが正しいかといえば、シビュラ的には鹿矛囲のほうが正しいということになるのだが、それは明らかにおかしい。
それでも手にした実銃を撃てなかった朱ちゃんは、あの世界での正義というものも理解し尊重しているわけだよね。それが、「守るに値しない法」であったとしてもね。
鹿矛囲が言い残した「君に裁きを見届けてほしい。」という言葉。
やはり彼の目的はシビュラへの裁きなんだね。
そしてそれを朱ちゃんへの問いかけにもしているわけだから、「2」はまさに朱ちゃんのための物語ということですね。
しかし朱ちゃんモテモテだよね。
東金にも好かれちゃってるみたいだし。
「この状況で何て美しい…。だからこそ黒く染めてやりたい。」
う~ん、先週には一瞬、鹿矛囲との接点を疑ったけど、やっぱりシビュラサイドの刺客だよなぁ、東金は。
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PSYCHO-PASS サイコパス2 6話 感想・考察【あそこで撃てないのが常守朱】 [PSYCHO-PASS サイコパス]
前回で自分が予想していたよりも、随分とテンポ良く展開してしまった6話。
もう少しじっくりと朱ちゃんを追い込んでからかと思いきや、あっさりと鹿矛囲とご対面と相成ってしまいました。
ただ、「2」が11話構成ということと、エンタメ的な展開を考えれば、ここで三係を半壊させ、鹿矛囲と朱ちゃんが対峙するのは仕方ないかもしれませんね。
とはいえ、実銃を握り鹿矛囲を追ったにもかかわらず、やっぱり撃つことが出来なかったというオチは、彼女の正義感・倫理観が1期からブレていないことを確認するうえでは重要な話だったと思います。
さて、今回の話では、鹿矛囲がしようとしていることがまた少しわかってきました。
5話まで彼がシビュラを裁こうとしていることはわかってきましたが、その具体的な犯罪シナリオまでは予想しがたいものがありました。
朱ちゃんや雑賀先生が推察したところでは、鹿矛囲はドミネーターを回収しているようです。
今回の感想・考察はそのドミネーターについて考えてみました。
ドミネーターはシビュラ管理下における法の執行を行う銃なので、これを公安から取り上げるというのは、云わばシビュラの牙を抜き取る屈辱的な行為。シビュラの正当性に対しての疑念を猛烈にアピールし、そのドミネーターで公安刑事を裁いているのですから、鹿矛囲のシビュラシステムに対する尋常ならざる嫌悪や憎悪を感じますね。
それを演出するためには鹿矛囲にドミネーターを握らせる必要があり、それ故に酒々井のIDを剥奪出来ずにいるというのはシビュラのドミネーター管理の緩さという、設定上のマイナスポイントを生んでしまっているかのように見えます。
我々の常識で考えれば、酒々井が失踪した時点でドミネーターは起動できないようにすべきで、待機モードのままGPSで追っていけば済むこと。また、ドミネーターと登録監視官が紐付けされていないというのも変な気もします。
1期の最終話では狡噛が朱ちゃんのドミネーターを使用していましたが、あれはシビュラとの交渉でパラライザーモードに固定させていたために出来た芸当。
パラライザーで起動しているということは認証もクリアしていることになるので逃亡執行官である狡噛でも使用することが出来たわけです。実際には撃たなかったですけど、サイト内に槙島を捉えても執行モードのままでしたからね。
現場で臨機応変に対応するためには、状況に応じて行動不可能になったメンバーのドミネーターを回収し使用することは十分に考えられるので、監視官権限ではそれが可能だとすれば納得がいきますが、ドミネーターの使用を外部から阻止するキルスイッチみたいなものが全くないというのはセキュリティー上問題があるように思えますね。
ただ、これをドミネーターを人間が使う武器としてではなく、その本来の目的という視点から考えると、実はそんなに問題じゃなかったりするんですよね。
潜在犯であっても登録執行官であればドミネーターを使用できるわけで、犯罪係数が高い人間がドミネーターを使用すること自体は全く問題にしていないんですよね、元々。
使用者がどんな人物で正しいか正しくないかではなく、銃が人を裁くというシステムですから、極端な話誰が引き金を引くかはどうでもいい。
それであるならば、公安ドローンに搭載されているドミネーターだけでことは済むのに、なぜ公安刑事かが存在しているのか? これは1期で禾生局長が宜野座に向けても発していましたよね。
これって結局は、シビュラという得体の知れないコンピューターに人間の尊厳が奪われる恐怖を緩和させるためだけのオブラート的な役割でしかなく、人が執行しているという状況が欲しいだけ。
シビュラ管理下にある市民の精神面への配慮と言えば聞こえはいいですが、巧妙なカモフラージュです。
シビュラ社会おいて不必要な人間を排除するという本来の目的を遂行できるならば、使用者の人格は問わないわけですから、自らドミネーターを握ろうとするものであれば、シビュラにとってはウェルカムな人材ということになります。
そうなると、失踪監視官である酒々井がドミネーターを使用することに何か問題があるかというと、実はない。
同じく酒々井に偽装した鹿矛囲によって潜在犯が駆除されたとしても、シビュラの思惑的には何にも問題はないのです。
我々の社会の常識からすれば、酒々井の登録を抹消しなくてはならないように思えてしまうのですが、このようにドミネーター側から見ると考え方が180度異なってしまうんですよね。
ネットの書き込みやニコニコのコメントを見ているとドミネーターの運用に関する設定がガバガバという意見も多いようですね。実は自分もそう思っていたのですが、こうやって改めて考えてみると、ちゃんとしているんですよねぇ。
むしろガバガバだと感じるのは正常で、その我々の認識が通用しない世界での「善悪のあり方」を問いているのがサイコパスのドラマですから、その違和感を抱えたまま楽しむのが正解だと思いますね。
だとするならば、鹿矛囲がドミネーターを奪った目的は何かと考えれば、まず一つはシビュラの判断が人間のそれとは全く異なるということの証明をするためだよね。
軍事ドローンをハッキングしてゲームを介して一般人にコントロールさせ殺人を行わせる。それを止めるにはプレーヤー自らがゲームを停止させるしかない状況を作り、公安にホロを外させ、サイコハザードを引き起こす。
状況的にはプレーヤーは被害者だが、色相が濁ったことで潜在犯になってしまえば、今度は彼らがシビュラの裁きを受けることになる。
しかし明確な悪意をもって行動している主犯・鹿矛囲を裁く方法がなく、しかもその相手もドミネーターを向けてくる。それで鹿矛囲が向けたドミネーターに自分が撃たれたら、自分が犯罪者。
どちらが正しいかといえば、シビュラ的には鹿矛囲のほうが正しいということになるのだが、それは明らかにおかしい。
それでも手にした実銃を撃てなかった朱ちゃんは、あの世界での正義というものも理解し尊重しているわけだよね。それが、「守るに値しない法」であったとしてもね。
鹿矛囲が言い残した「君に裁きを見届けてほしい。」という言葉。
やはり彼の目的はシビュラへの裁きなんだね。
そしてそれを朱ちゃんへの問いかけにもしているわけだから、「2」はまさに朱ちゃんのための物語ということですね。
しかし朱ちゃんモテモテだよね。
東金にも好かれちゃってるみたいだし。
「この状況で何て美しい…。だからこそ黒く染めてやりたい。」
う~ん、先週には一瞬、鹿矛囲との接点を疑ったけど、やっぱりシビュラサイドの刺客だよなぁ、東金は。
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