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結城友奈は勇者である 最終回 感想  [感想・レビュー]

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結城友奈は勇者である 第12話(最終話)「貴方に微笑む」の感想です。

テレビ放送は予約数の関係で録画できそうになかったので、『ゆゆゆ』はdアニメで観ていました。
おかげでテレビ放送とのタイムラグが生じ、あまり積極的に感想が書けなかったのですが、最終話を正月休みに観た勢いで総括的感想だけ書きとめておこうかと。

ネタバレがチョイチョイ挟まりますので、未見の方はご注意ください。




yuyuyu_12.jpg

9話の急展開の時の感想でも書きましたが、私はこの作品は明らかに『まど☆マギ』以降の作品だという見方をしており、「勇者だった少女達が失った身体機能(対価として一度は支払ったもの)を取り戻し、日常に戻るというのが『ゆゆゆ』の『まど☆マギ』へのアンサーなのか?」などと考えております。

なんだかんだで、ほむらと東郷さんが求めているものって似たようなものだし、それに作り手側がどう答えてあげるのかっていうのが最大の違いでもあったわけですしね。



もちろん『まど☆マギ』と『ゆゆゆ』は設定が全然違うし、魔法少女が基本的に個人の願望の実現を引き換えにしていたのに対し、勇者は神樹様への信仰心から来る奉仕の精神でヒーロー的な力を宿しているわけですから、よっぽどプリキュアに近いものがあります。

そういった意味で勇者には社会性があるわけですが、共通点といえば『ろくな説明もなしに少女の純粋な心を利用するかのように「力」と「責任という過酷な運命」を与えられてしまった』ということでしょうかね。


また、タイトル・キャラデザ・OP映像などで我々を欺いた『まど☆マギ』と異なり、日常展開が続いた後の急激な鬱展開という振り幅は、シナリオ展開的には起承転結がハッキリしており正攻法ではあると思います。

正攻法とはいっても、昨今の日常系アニメ全盛という時代的背景を逆手に取っているわけですから、多くの人が観たいものかと思わせて、観たくないもの(目を伏せたくなるもの)に展開してしまうというのは、それはそれで『まど☆マギ』との共通項であるのだけれど、『ゆゆゆ』の方が「そうであって欲しい結果に着地した」という意味で、わかり易い作品には仕上がっているかなと。



わかり易いというのは、「勇者だった少女達が失った身体機能を取り戻し、日常に戻る」という予測どおりになったというのもあるのですが、勇者達の取り戻したい日常が、基本的に勇者部のメンバーとの関係性だけで語られていることが、良くも悪くもオーバースケールにならない程度の話に収めることが出来た理由なんじゃないかと。

世界を守る勇者というのならば、もっと多くの一般人との関わりを密にしておいた方がいいとは思うし、『まど☆マギ』の仁美やまどかママや、『セーラームーン』のなるちゃんやうさぎ弟みたいな勇者活動とは無関係の友人・家族との日常の存在の必要性はあったようにも思う。

例えば勇者部全員が勇者ではなく、一部ただの勇者部員というポジションを置いても面白かったんじゃないかな? 

確かに風先輩が勇者適正の高い人物を集めたという設定はあるものの、それが同時期の勇者だとも限らないわけだから、彼女達が守りたい、取り戻したい日常の中にそういった「普通の人」がいた方が、物語としての厚みは増すように思うのだけどね。

ただ、そうしてしまうと彼女達が背負うものが肥大してしまうから、このくらいの小さな世界(人間関係)が中学生の少女としてはちょうどいいのかなぁ? 

そんな意味で、良くも悪くも丁度いいスケール感なのかもしれない。
その分勇者部の連帯感みたいなものは、しっかり描けたわけだしね。




とはいえ、「そうであって欲しい結果に着地」するために、最終話はかなりご都合主義になってしまっていたので、正直ツッコミどころは満載で、せっかく鬱方向に思いっきり振り切った効果を全て帳消しにしてしまっていたような気もするんだよね。

結局、乃木園子が語った「肉体の機能を供物に捧げる」というのも、彼女自身が機能を取り戻していたことから、それは誤情報(思い込み)だったわけだし、それに踊らされてしまった東郷さんの行動も単なる早合点でしかなかったわけでしょ?

そうなると勇者システムはかなり完成度が高いということになるし、バーテックスと戦うリスクはほぼ回避されていると言えないこともない。

たとえ四国以外が宇宙から消えてしまっていたとしても、神樹様の加護の下に暮らしている人達が変わらぬ日常を過ごしていけるなら、別に大した問題は無いようにも思えるしね。

もちろん、世界の正体を知って、それを未解決のままにしておくというのを気持ち悪いと思う人もいるだろうけど、連綿と続く勇者の物語の一篇と考えれば、物語の世界を閉じずに終わったことは良かったんじゃないかな? 

もしかしたら続編を作れるかもしれないわけだから。
その時にはキャラモノに落ちてしまう気がしないでもないけどね。

ところで、東郷さんは「わっしー」としての記憶を取り戻しているんですかね?
それだけが気掛かりだったんだけど、友奈と東郷さんの関係性にはどうでもいい事なんだろうなぁ。




『結城友奈は勇者である』から我々が得るべき教訓は、「そうであって欲しい結果に着地した」からといって、面白いとは限らないということだ。(貝木風)


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