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PSYCHO-PASS -サイコパス- 新編集版 感想 第11話 新シーン・新カット [PSYCHO-PASS サイコパス]

PSYCHO-PASS サイコパス 新編集版 最終話 第11話の追加シーンとその感想です。


新編集版の最終話となる第11話は、オリジナル版でいうと、21話「血の褒賞」と22話(最終話)「完璧な世界」を一本にまとめたものになっています。

クライマックス二話を一まとめで観られるので、この新編集版のほうが流れはいいですね。



ただ、新編集版は「王陵 璃華子 編」の放送が見送られてしまったので、一連の事件の後に配属される新人監視官・霜月美佳が何者なのかという情報がすっぽり抜けてしまって、エピローグの朱と執行官となった宜野座ととの会話の意味が分りにくくなってしまっているのも残念。

新編集版からはいった人は、「王陵 璃華子 編」を観ておいたほうが、『2』を楽しめるのではないかな?



あのエピローグのシーンは、ただでさえ台詞足らずな印象のある場面ですよね。
正直小説版のほうが説明的には分り易いものの、小説を読んだ後だと、映像ならばこの匙加減でいいのかとも思う、非常に絶妙なバランスなんですよね。


そして、エンドロールのあの二人(?)の密会(?)。

PP.jpg

これが小説版で狡噛が雑賀先生に最後に言った「公安局から取引があったらのってください」の結果なのか?

それとも雑賀先生は本当はシステム側の人間だったのか?


今思えば、十分に『2』へのイントロダクションですよね。





ちなみに、先週疑問に挙げた、その「シビュラは雑賀先生にどんな取引をするのか?」という問いなのですが___、(以下妄想 ご注意を!)


槙島(の脳)を手に入れられなかったシビュラが、それでもせめて槙島の思考・行動パターンの解析をし、自らの進化の糧にしようとする、もしくはしなければならないとなれば、槙島の計画を見抜き、それを阻止した狡噛慎也を幇助した雑賀先生に、何らかの情報提供を要求することはあるかもしれないかと。


シビュラは自分の手の内にある人、つまりシステムに乗っかっている人に対しては「何でもお見通し」なんだけど、システムに乗っていない、その外側の人間のことは実はよく分らないんですよね。

そうでなければ槙島確保にあそこまで拘る必要もない。

シビュラは万能の神のように振舞っているけど、たった一人の人間の考えも見通すことが出来ない不完全なシステムであることを、一定確率で出現する免罪体質者の存在が物語っているわけです。



槙島殺害という結果に終わった以上、その脳を組み込むことが目的だったシビュラが槙島に固執する理由はないはずだが、もし槙島がシビュラシステム社会に、その生きた証を置き土産のように置いていったとしたらどうであろうか?

そしてそれが今すぐではないにしても、近い将来必ず起爆する時限爆弾のように社会、いやシビュラを脅し続けていることにシビュラ自身が気がついたら……。



社会の外側にいた免罪体質者・槙島聖護が何をもってシビュラに報復しようとしていたのか、それさえもシビュラは理解できない。ただ「危険」だということだけが分っているだけだ。

しかし、シビュラさえ理解できなかった槙島聖護をたった一人理解(分かり合えたという意味ではなく)できた人物がいた。
それが狡噛慎也だ。



シビュラからすれば監視官から執行官に降格した狡噛などは、本来ならば興味の対象ではなかったはずだが、槙島の置き土産に対処するには、常守朱や霜月美佳の自発的な成長に期待するだけでは対策として不十分だ。

そこで彼女達の成長に必要な要素を検討するために、槙島聖護≒狡噛慎也である点に注目したものの、狡噛慎也もすでに手の内にはいない。

そこで狡噛慎也の師でもある雑賀譲二に協力を要請した。
狡噛慎也逃亡及び槙島殺害幇助の罪をチャラにする条件の下に。

(妄想終了__。)


そんなところではないかと思うのですが、狡噛が雑賀譲二=シビュラにまんまと踊らされていたという線も捨てがたいのですね。

やはりこういった妄想は楽しいものです。


オリジナル版放送時の感想・考察はこちら

⇒最終回 感想(その1)へ

⇒最終回 感想(その2)&考察 へ

⇒最終回 問題シーン考察(深読み編)へ

⇒最終回 感想(その3)&考察(槙島編)





さて前置きが長すぎました。
最終話のの追加シーンです。

追加シーンは冒頭の槙島の夢のシーンのみ。



新シーン:オリジナル版 第21話冒頭に挿入
槙島の夢(「」は省略)

pp_n11-1.jpg


(槙島) 老いは死と事情がよく似ている。
     人によっては事もなげに老いと死に立ち向かうが、
     それは他人より勇気があるからではなくて想像力に乏しいからだ。

     人は愛するものを否認してこそ初めてそれを再びつくり出すことができる。
     おそらくは私の書く本もまた私の生身の肉体と同様にいつかは死ぬことになるだろう。

     けれども死んでいくのはやむを得ないことと認めなければならない。
     10年後には自分自身がいなくなるだろう。
     100年後にはもはや自分の本もなくなるだろうという考えを人は受け入れる。
     永遠の持続は作品にも人間にも約束されていないのだ。


     ……生まれたから生きている。

     生殺与奪の権利を全てシステムに握られているような人間は人間ではない……家畜だ。
     どんなに表面を取り繕っても畜産業者が家畜を友と認めることはない。

     不思議だ。

     この退屈な社会で家畜扱いされてどうして何も壊さずにいられる?
     この世界に永遠などない。あるのはあがなう者の魂の輝きだけだ。



(狡噛) ひと粒の麦は、地に落ちて死ななければ、ひと粒のままである。

      自分の命を愛する者はそれを失うが、この世で自分の命を憎む人は、それを保って永遠の命に至る。




(槙島) ___珍しいな。
      変な夢を見た。



___________________________________________________________

小説版にも同様の加筆があり、引用元などの説明とその後のシーンとエピローグとの関連性を考えると小説版のほうが分りやすいですね。

槙島が語っている言葉の引用元はマルセル・プルースの『失われた時を求めて』の第七編「見出された時Ⅱ」の一文。

そう、狡噛が潜伏先で読み始めたのは、「失われた時を求めて」の第一篇「スワン家の方へ」でしたよね。



また出ましたよ! 「失われた時を求めて」!



こうなると、槙島の狡噛への感情がもう「その種のものに限りなく近い」という暗示としか思えないのだが、もう少しソフトに考えれば、「やっぱりこの二人の思考パターンは似ている」ってことなんでしょうね。


このシーンが入ったおかげで、ウカノミタマウイルスが出来上がるまでにある程度の時間が掛かったことがわかりますね、居眠りしちゃうくらいですから。槙島がラボに到着した後、狡噛と公安が到着するタイミングがホントにギリギリだったということですね。

また、その内容から槙島の想いというのもより深く理解でき、何よりも彼の最期に至る、朱への「そうか君は……」からの数シーンが非常に鮮やかな描かれ方をしていたんだと再認識できましたね。

この槙島の心情を示していたと思われる麦畑とその頭上の空の描写は、オリジナル版放送当時から「素晴らしい」とは思っていましたが、新編集版で新シーンが加わることで、こんなにもディテールが浮き上がってくるのかと、ホント感心します。

___________________________________________________________



今までこういった総集編でない新編集版というのは前例が殆どないとは思いますが、それをする価値は十分あったと思います。

当初はZガンダム劇場版みたいに、オチが変わるくらいのことを期待していたのですが、今はそうならなくて良かったと思いますね。

新編集版全体を通して、槙島の思考・心理・心情を補足説明するような内容が多かったことも、この最終話の再認識と新たな感動に繋がっているのでしょうね。


グッジョブですよ、新編集版!
スタッフの皆さん、お疲れ様でした。

そして『2』も楽しませていただきます!!

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PSYCHO-PASS -サイコパス- 新編集版 感想 第10話 新シーン・新カット [PSYCHO-PASS サイコパス]

PSYCHO-PASS サイコパス 新編集版 第10話の追加シーンとその感想です。


新編集版・第10話はオリジナル版でいうと、19話「透明な影」と20話「正義の在処」を一本にまとめたものになっています。


この2話はとにかく説明的会話が多く、初めて観た人はその情報量に面食らってしまうかもしれませんが、サイコパス1期を読み解くにあたっての必要な世界観の情報が全て網羅されているといっていいほど。
また、槙島という人物を知るのにも狡噛のプロファイリングと後半の朱の回想シーンは重要です。

そしてメチャクチャ面白い! 何度観ても背筋がゾワゾワする名シーンばかり。
朱の回想シーンで縢が出てくると毎度泣いちゃう……。

とにかく密度の濃い話なので、これを十分理解してから次週の最終話を観ることをオススメします。



また、オリジナル版放送時から気になっていた雑賀先生のその後となる最終話のエンドロール。

もしかするとこの部分は加筆があるんじゃないかと勝手に思っているのですが、それも次週ですね。


ちなみに小説版では、「公安局から取引があったらのってください」と狡噛は雑賀先生に言い残しています。

オリジナル版放送時に私は「雑賀先生はシビュラ側の人間では?」という読み解きをしたのですが、今回改めて小説版と照らし合わせてみると、小説版のほうが雑賀先生の印象がいい。


確かにTV版では狡噛の雑賀先生への最後のメッセージが抜けているので読み取り難いのですが、もしかすると雑賀先生は狡噛の言うとおりに、単に取引に応じただけかもしれません。

そうなると、シビュラは雑賀先生にどんな取引をするのかということ。


これを来週までに考えてみようと思います。

それによっては「2」の楽しみが増えるかも???






さて今回の追加シーンです。


新シーン:オリジナル版 第19話と20話の間に挿入
朱と六合塚の食堂での会話(18話の狡噛の二係とのトレード作戦実行直前)(「」は省略)


pp_n10-1.jpg


(六合塚)調べ物ですか?
 (朱) えっと過去の裁判制度について色々。
(六合塚)ああ。
     槙島を捕まえた後でどう裁くかとか。

 (朱) 少しでも具体的なアイデアがあれば。
     それにしても過去のことを調べるのがこんなに難しいなんて。
(六合塚)誰も興味を持たない事柄ですから。
     まともなデータベースを整備しようなんて思いませんよ。
 (朱) あっ。だから狡噛さんは紙の本ばっかり。


(六合塚)オンラインはシステムにとっても管理しやすい。
 (朱) 調べること自体がよくないってこと?
(六合塚)推奨されていないのは事実でしょう。
 (朱) そうかな。


(六合塚)征陸さんが子供のころは歴史は必修に近い学問だったそうですよ。
 (朱) 歴史が?
(六合塚)過去の人間が何を思い何を目指して社会を組み立て運営してきたか。
     その理念や過ちの繰り返しを流れとして捉えれば将来的にどのような世界が訪れるべきなのか。
     その理想の形を思い浮かべることができるでしょう。
(六合塚)でも今この国には完成された社会制度の最終形態という触れ込みでシビュラシステムが君臨している。
     さらにもっと正しい社会を思い描くなんて妄言でしかない。


 (朱) 確かにそういう考え方してたらサイコパスが曇りそう。
(六合塚)そう、曇りますよ。そういう仕組みですから。
     それに歴史を深く調べると今のデータベースが穴だらけって見破られちゃうでしょうから。
 (朱) えっ?
(六合塚)手に入れやすい記録は全て現状の社会の成立が必然だったと保証するものばかりです。
     他の制度や思想が成り立っていたかもしれない可能性を示唆するものは全てなかったことにされている。


 (朱) 《かつては私もシステムは絶対的なものだと考えていた》
     《この扉をくぐるまではそう信じていた》


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小説版からの引用シーンですが、細かいところはかなり変わっています。

後々東北のハイパーオーツ管理施設内で、六合塚は朱に信頼の弁を述べるわけですが、意外と六合塚と朱の直接会話が少ないので、オリジナル版では、六合塚が急に朱に接近したかのように感じてしまったものです。

こういったシーンが追加されることで、六合塚の心情の変化も感じ取れるようになりますし、キャラも少し掘り下げられます。

六合塚は引き続き「2」ニモ登場するキャラクターであるはずなので、追加シーンとしては適切か思います。

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PSYCHO-PASS -サイコパス- 新編集版 感想 第9話 新シーン・新カット [PSYCHO-PASS サイコパス]

PSYCHO-PASS サイコパス 新編集版 第9話の追加シーンとその感想です。


新編集版・第9話はオリジナル版でいうと、17話「鉄の腸」と18話「水に書いた約束」を一本にまとめたものになっています。


槙島が逮捕され、これで物語も決着かと思いきや、さすがの洞察力と行動力であっさりと藤間を出し抜く槙島。
そして槙島に対峙するため、踏み込んではいけない領域についに足を踏み入れる狡噛。

オリジナル版本放送の時にはその緊迫したシナリオに対して、作画が残念な2話ではありましたが、さすがにBD・DVD版の修正版になっていましたね。
TV放送版も、アレはアレで魅力的だったんですがwww。



今回の新シーンは、かなり変則的な差し込まれ方。
かなり展開の速いシナリオですが、上手く効果的にシーンが追加されていました。

毎度の事ながら文字起こしをしてみました。



新シーン:オリジナル版 第17話 槙島が目覚めた後に挿入
青柳監察官と逃亡した神月執行官の会話 文字起こし(「」は省略)

pp_n09-02.jpg

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(神月)ハァハァハァ…。

〈ドミネーター〉刑事課登録執行官任意執行対象です。セーフティーを解除します

(青柳)どうして逃げたりしたの?

(神月)どうしてでしょうね。
    こんなパニックになって……、
    チャンスだって思っちゃったんですかね?

(青柳)チャンスなんてないのよ。
(神月)ですよね。

(神月)あなたは……、俺のためにシビュラを裏切ることはできない。
(青柳)ごめんなさい。


(神月)ヘヘッ。こういうとき謝るのはよくない。


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小説版(下)からの映像化のシーンだが、映像化にあたり台詞回しなどは見直されている。
文庫版で加筆されたシーンではなく、マックガーデン版の時点から存在するシーン。


小説版には明確に書かれているが、青柳 璃彩(あおやなぎ りさ)と神月凌吾(こうづきりょうご)は、監察官と執行官という職務上のパートナーというだけでなく、恋人同士でもあった。

シビュラシステムによる理想的な結婚相手探しもできる世の中だが、自由恋愛は認められているらしい。

pp_n09-01.jpg

青柳は、執行官のトレードによって狡噛の行動の制限を回避する作戦に協力する柔軟性もあることから、決してガチガチな優等生タイプではないと思われる。
(ちなみに、青柳はこの一件で厚生省・高官への昇進を棒に振っている。)

それでも、青柳は神月を撃った。



青柳と神月のパーソナリティーはさておき、このシーンによって逃亡した執行官の末路を説明するには十分だろう。

その強制力は、たとえ恋人同士であってもドミネーターの引き金を引けるほどの絶対的なものだと監察官達は理解しているし、元・監察官である狡噛がそんなことを知らないわけがない。

つまり狡噛の覚悟というものがどれだけ強いものかというのを遠回りに説明していることにもなる、非常に効果的な追加シーンだと思う。


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新シーン:オリジナル版 第17話 Cパート後に挿入
狡噛の語り台詞 文字起こし(「」は省略)

pp_n09-04.jpg


(狡噛)槙島が逃亡? 何だそれは…ふざけてるのか!?
    
    それにだ……、厚生省上層部の動きが不自然過ぎる。

(槙島)だからさ殺しておけばよかったんだよ
    
(狡噛)誰をだ?

(槙島)それを僕に言わせる気か? 分かってるくせに。

(狡噛)あれは常守の選択だ。

(槙島)監視官としての信念の強さ。主人に忠実ないい犬だ

    でも首輪に鎖付きでどこまで僕に付いてこられるかな?


(狡噛)フゥ…。

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槙島からのラブコールの後に追加されたこのシーン。

この後の狡噛の選択が分っているファンとしては、すでにこの時点で考えていたんだという納得もあるわけですが、初見だと単なるネタバレになるかも?

青柳と神月のシーンも追加されているので、カンのいい人なら気が付いちゃうよね。


そういう意味では蛇足感もありますが、狡噛の意志の強さを確認できるという意味では必要なシーンかな?

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Xbox One用ゲーム『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』の購入に悩む [PSYCHO-PASS サイコパス]

Xbox One用ゲーム『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』の情報がいろいろと追加されていますね。
http://psycho-pass-game.jp/tgs/index.html


東京ゲームゲームショー(TGS)では体験版のプレイもできるらしく、また新キャラクター 発表&スペシャルトークショーも予定されている模様。

ゲーム登場キャラの声優陣として、三木眞一郎(剱 拓真役)、遠藤 綾(誓湯撫子役)、梶 裕貴(アルファ役)がイベント告知で発表されています。



さて、これがXbox One用ゲームでなく、PS4やVitaだったら何の迷いもないのですが、Xbox Oneとなるとこのためだけにハードを買うのは正直しんどい。


c6254bb4.png


そのXbox Oneが本日発売なわけですが、あまり話題を耳にしないですよね?

PS4でさえ「普通の人」と話していると全く話題に出ないですから、Xbox Oneなんて発売されることすら知らないと思います。


自分はそんなにゲーマーというほどではないですが、基本的にやりたいゲームが出現した時にハードごと買うタイプ。

ですから、Xbox One用ゲーム『PSYCHO-PASS サイコパス 選択なき幸福』もそれに該当しそうなのですが、Xboxシリーズを全く購入していないので、かなりビビッています。

何か他に魅力的なタイトルがXbox Oneで発売されればイイのですが、調べてみると多くのソフトはマルチタイトルらしく、そういった意味でもハードとしての魅力に欠けます。

ぶっちゃけハードのスペック差とかは個人的にはどうでも良く、他にも楽しめる確率の高さが問題。
これって、単純に普及率ですよね?


正直、WiiUでパッドの画面をドミネーターに見立てたゲームのほうが、サイコパスにはあってる気がするんだよね。

画質的にはWiiUで満足しちゃっている(不足はない)程度のユーザーなんで。



ああ、悩むなぁ。 
さっさとクリアして、本体ごと売るか?


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PSYCHO-PASS -サイコパス- 小説 文庫版 感想 [PSYCHO-PASS サイコパス]

Amazonで予約していた、小説版「PSYCHO-PASS -サイコパス- 」の文庫版が手元に届いた。

小説版はマックガーデン版を発売当時に全て揃えているので、買おうかどうかを悩んでいたのだが、文庫版の値段はたかが知れているので、ファンアイテムとして、とりあえず入手しておこうという程度の期待感だった。

しかし、この文庫版はこの期待をいい意味で裏切る結果だった。


これは買ったほうがいい!


新編集版では、オリジナル版各話に冒頭に新シーンが追加されているが、それと同様の加筆が小説の文庫版にも加えられているのだ。



新編集版の追加シーンはそもそもが物語の密度を高めるためのものなので、大きくストーリーに変化をもたらすことはないのだが、各キャラクターの心情をより深く理解するためには、むしろ不可欠とも言っていい名シーンとなりうる追加が多い。

また、追加シーンは語りセリフが多く、ちょっと気を抜くと聞き漏らしてしまいそうなセリフも多いのだが、この語りの形式が小説版だと非常に自然に挿入されているように感じた。

これは深見真氏のテクニックが秀でているというのもあるかもしれないが、パラッと確認したかぎりでは、アニメの新編集版よりも出来がいいと思える加筆が何箇所か見受けられた。

特に良かったのは(下)の第十二章「Youthful days」への加筆。

この章は元々アニメ版にはないお話で、新編集版7話冒頭の宜野座の語り台詞の元ネタ。
ここにさらに加筆する形で新編集版6話のラストの槙島のシーンが追加されている。

(下)は初っ端がボーナストラックのうえ、続く第十二章が宜野座の過去回想だったので、早く本編の続きを読み進めたかった当時の自分には、少しまどろっこしい印象があった。

しかし、新編集版の追加シーンを合わせた今回の加筆・修正によって、この章の重要性は格段に上がったと言えるだろう。


旧・小説版をお持ちの方は、新編集版の追加シーンを確認したうえで、この文庫版を読むと、その印象の違いに驚くはず。


オススメです。


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PSYCHO-PASS サイコパス (下) (角川文庫)







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PSYCHO-PASS -サイコパス- 新編集版 感想 第8話 新シーン・新カット [PSYCHO-PASS サイコパス]

PSYCHO-PASS サイコパス 新編集版 第8話の追加シーンとその感想です。


新編集版・第8話はオリジナル版でいうと、15話「硫黄降る街」と16話「裁きの門」を一本にまとめたものになっています。


おそらく最終2話に次いでの盛り上がり所である、ノナタワーでの狡噛と槙島の直接対決。
新編集版1話では、ノナタワー最上階で狡噛を待ち構える槙島の心情が追加シーンになっていましたね。

録画している人は、もう一度見直して見るといいと思いますよ。



今回の新シーンも、オリジナル版各話の冒頭部分に挿入。
毎度の事ながら文字起こしをしてみました。



新シーン:オリジナル版 第15話 アバン前に挿入
槙島とグソンの会話 文字起こし(「」は省略)

pp_n08-1.jpg


(槙島) 犯罪者予備軍はヘルメットの存在を知った瞬間犯罪者になる。
(グソン)なるほど。

(槙島) 味を知らないなら誰も蜂蜜を盗もうとはしない。
     シビュラシステムの従順な羊もきっかけさえあれば狂犬に変わる。
     僕はずっとそう考えてきたし実際うまくいきそうだ。

(槙島) 犯罪者の存在さえ許さない社会はやはり不健全だよ。
     完璧に殺菌された環境で育った人間がある意味どんな病人よりも弱い存在であるのと同じように…。
     「まるである日突然虐殺が内戦というソフトウエアの基本仕様と化したかのようだった」

(グソン)知ってますよその本。
     プロジェクト・イトー__。

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 2009年に34歳の若さで亡くなったSF作家・伊藤計劃さんの「虐殺器官」「ハーモニー」が2015年に劇場アニメ化__。

CMも入っているのでご存知かと思いますし、これは個人的にも楽しみ。


「ノイタミナ」が「Project Itoh」として劇場アニメ化を進めているということもあって、こういう形でサイコパスとのコラボということなんでしょうが、ステマ臭が強すぎて、何だかメタ構造チックになっちゃってるのがなぁ。

大人の事情というのもわかるのですが……。



この後、ファンの間でも名シーンと名高い、「マドレーヌ」があるだけに、グソンが知っている本を槙島が引用しちゃうのはちょっと違うと思う。

槙島とグソンというのは、生きてきた環境も触れてきた文化も何もかも違っていて、それなのに互いが信頼しあっているというのがいいのであって、あぁ、それ知ってるというのは、この二人には相応しくない気がするなぁ。

それなら、槙島が説明した内容・引用に対して、グソンが「まるで『虐殺器官』みたいですね」とつぶやくんだけど、槙島は伊藤計劃は詳しくないみたいな感じのほうが、槙島とグソンの関係においてはいいように思いましたね。



正直、今までの追加シーンの中では最も評価が低いなぁ。


伊藤計劃さんは好きですよ、私。

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

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「PSYCHO-PASS サイコパス 新編集版」第8話の冒頭、槙島聖護とチェ・グソンの
シーンで引用された伊藤計劃著『虐殺器官』の音声プレゼントはこちら。

http://www.project-itoh.com/special/

※配布期間:2014年8月21日~9月25日







新シーン:オリジナル版 第164話 アバン前に挿入
縢の語り台詞 文字起こし(「」は省略)

pp_n08-2.jpg


俺が潜在犯指定を受けたのは5歳のとき__、
もう忘れたい記憶だけど今でも両親の悲痛な表情がまぶたの裏に焼き付いてる。


それから施設に隔離されてセラピーやらカウンセリングやらストレスケア薬剤治療を繰り返す日々。
自分が実験動物にでもなった気分だった。


ある執行官が殺害されコウちゃんが監視官から降格された後隔離施設にいた俺が執行官に選抜された。
俺にシビュラシステムによる適性判定が出たからだ。

俺には健康な市民を守るという仕事がどうにもピンとこなかった。


あいつらはろくでなしだ__、自分たちの世界がどんな人間によって支えられているのかまったく知らない連中だ__。


健康な市民の世界には相変わらずむしずが走るが執行官の仕事は楽しんでいる。
市民の盾ではなく猟犬として__。

不自由は多くても隔離施設と比べたら天国と地獄ほどの差がある。

市民のためじゃない。俺は……、

(狡噛)縢。
(縢)あっ…。

(狡噛)ビビってんのか?
(縢)まさか!

___________________________________________________________

この語りの部分は、小説版のPSYCHO−PASS(上)の巻末に収録されている『ボーナストラック・たまには色相の濁らない一日』からの抜粋だ。

この番外編は公安メンバーの何気ない一日を描いたもので、縢の生い立ちと公安に入って狡噛と打ち解けるまでの回想もされている。


縢は残念ながら途中退場してしまうキャラではあるが、本編での朱ちゃんとのやり取りや、この番外編があったおかげで、公安メンバーの中では一番パーソナリティーが描かれたキャラだった気がする。

特に朱音との対比は、シビュラによって幸福に近づいた人間と未来を奪われた人間という対極を表し、それでも朱と縢が分かり合い、信頼しあったことで、この作品世界のエクスキューズへの答えを導き出すにあたり、視聴者の拠り所になったキャラだったと思う。


でも、だからといって縢はこの世界を心底嫌っていないんだよね。

それがグソンとのやり取りや、最後の言葉に表れていると思う。



___________________________________________________________


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PSYCHO-PASS -サイコパス- 新編集版 感想 第7話 新シーン・新カット [PSYCHO-PASS サイコパス]

新編集版・第7話はオリジナル版でいうと、13話「深淵からの招待」と14話「甘い毒」を一本にまとめたものになっています。

朱ちゃんのメモリースクープにより槙島の面が割れ、また彼の犯罪も本番に突入。
シビュラシステムに守られた世界を根幹から覆す、一大計画が始まります。



今回の新シーンは、オリジナル版各話の冒頭部分に挿入。
毎度の事ながら文字お越しをしてみました。



新シーン:オリジナル版 第13話 アバン前に挿入
宜野座の語り台詞 文字起こし(「」は省略)

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まだ子供だったころの話だ。

父に連れられて廃棄区画に入ったことがある。


なぜ親子で行くことになったのか__詳しいことはよく覚えていない。


「ちょっとまずいことになったから安全な家に避難だ」

そんなことを言っていたようなおぼろげな記憶がある。


よく分からない場所のよく分からない部屋で父は拳銃を見せてくれた。

他に子供が喜びそうなおもちゃが何もなくて仕方なくという感じで……。


火薬を使った古い武器__。


「内緒だぞ」と父が苦笑していた。

そのときの俺は父と秘密を共有できたことが誇らしかった。



今となってはそれが現実にあったことかどうかもはっきりしない。

それでも特別な1日だった__。

___________________________________________________________

後々再登場することになる、征陸のとっつぁんの警視庁時代のセーフハウスでの在りし日の親子の姿。

征陸と宜野座の親子らしい描写って、それが出れば出るほどフラグでしかないんだけど……。


宜野座は強がって征陸に反発するような態度が多いだけに、こうした穏やかな思い出を語ってもらえるのはあり難い。

このシーンが挿入されたおかげで、この話の終盤(新編集版だと中盤ですが)の征陸との会話がより深いものになっていますね。


こういった征陸への想いが、「2」での宜野座のパーソナリティーのベースになっていることを期待したいなぁ。



ちなみに、征陸の左腕が義手じゃないのね。

この後、その「ちょっとまずいこと」のせいで左腕を失うんでしょうね。

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新シーン:オリジナル版 第14話 アバン前に挿入
槙島とグソンの会話 文字起こし(「」は省略)



(禾生)とうとう面が割れちゃったね。
    後がないよ聖護君。





(グソン)意外ですね。

(槙島) 何が?

(グソン)いや例のあいつ。
     旦那が手を貸すほどの相手かな…と。

(槙島) 欲望の方向をいじるだけで自由にコントロールできる駒ってのも手軽でいいじゃないか。

      人間の欲望とは何か?僕は最も厄介な欲望は自己顕示欲だと思う。
     
      嫉妬も痴情のもつれも源泉はそこだ。

(グソン)旦那は薄そうですね、それ。

(槙島) ゼロに近いと自負している。
      それが犯罪係数をコントロールする秘訣なのかな。

      ラッセルの『幸福論』を読んだことは?

(グソン)ないですね。

(槙島) 退屈の反対は快楽ではない。
     興奮だ。

     興奮するのなら人間はそれが苦痛でも喜ぶ。

     分かるだろ?シビュラシステムは退屈そのものなんだ。


(バイブレーターの音)


(グソン)あっ……始まったみたいです。

(槙島) いってらっしゃい。

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この新シーンの前の禾生局長(おそらく中身は藤間幸三郎)のシーンも、オリジナル版13話ではエンディングテーマに被る形だったので、新編集版では別の

BGMが付き、オリジナル版とは異なっているということでカウント。

でも、カットや台詞はオリジナル版13話との変化はありませんでした。



さて、いよいよ槙島の計画の2本柱の1本目、「ヘルメット暴動」が発生します。


その開始の鐘を槙島がどのような表情で見ていたかがわかるシーン。

チェスに勝ったことを喜んでいるのか、それとも自分が仕掛けた犯罪が計画通りに始まったことをほくそ笑んでいるのか、ちょっとわからないところが

、また不気味。

でも腹の中では、不確定要素としての異物である狡噛とのやり取りも楽しみにしているはず。


興奮__それが槙島の求めているものなのか。



例のあいつって、たぶん槙島に〆られちゃった奴らのリーダーだろうね。

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PSYCHO-PASS -サイコパス- 新編集版 感想 第6話 新シーン・新カット [PSYCHO-PASS サイコパス]

新編集版・第6話は、オリジナル版でいうと、11話「聖者の晩餐」と12話「Devil's crossroad」を一本にまとめたものになっています。


槙島が始めてその存在を公安の人間の前に晒し、その残虐性を見せ付けます。
正直、胸が苦しくなるぐらいの残虐シーン。
私なら気が狂ってますね、あんな友人の姿を見せられてしまったら。

槙島の特殊性がハッキリするのもこの回。
そして、シビュラシステムに守られた世界の矛盾と欠点が浮き彫りにされてしまいます。


12話はいわゆる「息抜き回」なのですが、監視官時代の狡噛や、狡噛が執行官に降格になる原因となる標本事件の被害者・佐々山執行官も登場します。

また、シビュラによって表現の自由を失った人々の苦悩といった、あの世界の暗部を見ることが出来、世界観を理解する上でも非常に重要な話でした。



今回もオリジナル版各話のに新シーンが追加されています。
今まで同様、文字起こししてみました。



新シーン:オリジナル版 第11話 アバン冒頭部分に挿入
人間狩りを鑑賞する槙島の語り台詞 文字起こし(「」は省略)

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西部劇的…いや古典英雄譚的決闘というべきかな?

かび臭い地下の例えるならディストピアのベオウルフ。



生まれる時代も場所も全て間違えてそれでも僕たちはここにやって来た。

僕たちは間違った社会に生まれた。

それでも歩む道は間違えなかった。



もったいない

泉宮寺さんも僕が思っていたよりずっと摩擦に対する対処能力が高い。

今からあの2人が突然仲良くなったりしないものか?

一度は殺し合ったけどはい握手で仲直り」
「全部水に流しましょう」って…。



まずいな。少し楽しみ過ぎてる。
自分がやっていることが綱渡りだということを忘れるべきじゃない。


フフッ。

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狡噛と泉宮寺のバトルの最中、槙島はこんなことを考えていたんですね。

狡噛というターゲットを見つけ、ちょっと楽しくなっちゃっている槙島。


彼独特のユーモアの部分も垣間見れますが、それが不気味さを増しています。
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新シーン:オリジナル版 第11話 Cパート的に挿入
街を歩く槙島の語り台詞 文字起こし(「」は省略)

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完璧な計画とは全てが想定内に進むことではない。

トラブルが起きても柔軟に対応できる__そんな可塑性があってこそ完璧な計画となる。



公安局監視官…、彼女への失望は想定内といえなくもない。

だけどどうだろう狡噛慎也…。

お前はどういうレベルのトラブルなんだ?

どれくらいのカオスなんだ?


矛盾しているのか対立しているのか、どちらでもいい。

お前は僕に相対する概念であるはずだ。



君たちには僕が無害に見えるだろ?

虫一匹殺せないシビュラシステムの善良な構成員の一人に。


僕のやり方に気付いたときには…、もう遅い。


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舩原ゆき殺害後、平然と街中を歩く槙島。

例え彼の手が血で汚れていようとも、彼を悪人だと思う人はいない。


彼は自らを「虫一匹殺せないシビュラシステムの善良な構成員の一人」というが、これは皮肉でしかない。


彼は社会の構成員ではない。

システムの外側の人間だ。


それは槙島自身が一番わかっている。

だから狡噛に執着したがるのかもしれない。


自分の居場所を求めて。

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PSYCHO-PASS -サイコパス- 新編集版 感想 第5話 新シーン・新カット [PSYCHO-PASS サイコパス]

「PSYCHO-PASS -サイコパス-」新編集版 第5話の感想です。


新編集版・第5話はオリジナル版でいうと、9話「楽園の果実」と10話「メトセラの遊戯」を一本にまとめたものになっています。
中盤最大の盛り上がりの部分へ向かっての序章部分ですね。


今回もオリジナル版各話のに新シーンが追加されていますが、前半は挿入のされ方が若干異なり、9話のアバンとAパートの間に来ています。
今まで同様、文字起こししてみました。


新シーン:オリジナル版 第9話 Aパート冒頭部分に挿入
雑賀の公安局での講義 文字起こし(「」は省略)

(雑賀)個人主義の高揚は暴力を助長する__フランスの社会学者・ミシェル・ヴィヴィオルカの著作からだ。

    更にヴィヴィヨルカは「主体を奪われた個人が、その不可能性を覆すための暴力もありうる」と展開した。

    私はシビュラシステム運営化で最も恐ろしいのは、そういうタイプの犯罪だと思っている。

    なぜなら犯罪者は、動機が個人的な欲望から遠ければ遠いほど、刑事にとっては手ごわい相手となるからだ。



(宜野座)そのための色相チェックや犯罪係数解析じゃないのか?

(雑賀)もちろん、犯罪係数を解析すれば一発だ。

    だが、堤防が決壊する瞬間のように、突発的、かつ同時多発的に暴力が発生する可能性は否定できない。



(狡噛)すみません。

(雑賀)んぁ? 何だ?

(狡噛)堤防を決壊させるには、何らかの方法でシビュラシステムの監視を潜り抜ける先導者の出現が、絶対条件であるように思われたのですが……。



(雑賀)ふん、君、狡噛慎也監視官だったね。

(狡噛)はい。

(雑賀)そんな先導者が現れた時、今の公安局は有効な対策を講じることが出来ると思うかぁ?

    ふふ。


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サイコパスラジオで言っていたシーンですね。正確には学生時代ではなく、狡噛と宜野座の新人時代で、雑賀の犯罪心理学の講義が行われている頃の話ですね。

この後にシーンの会話にも出てくる、公安局でかつて行われていた講義というものの内容がこんな難解な内容だとすれば、いくらエリートばかりとはいえ難解すぎて色相濁っちゃいそうですね。
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新シーン:オリジナル版 第10話 アバン冒頭部分に挿入
槙島の狡噛に対しての語り台詞 文字起こし(「」は省略)



君なんだな。

僕に犯罪に発生した、現時点最大の摩擦は……。



君の持つコンパスは正確か?

僕はこの世界において、限りなく罪と罰から遠い場所に立っている。


通常の手段で僕に追いつくことは出来ない。

そのためには__君は__頭の中にとても正しいコンパスと地図を持っていなければいけない。



昔から、一人遊びが苦手だった。

僕はどんな時でも、二項対立を欲しがった。

戦うこと、競うこと、思い切り楽しんでから脱構築主義者みたいに二項対立そのものをズラしていく作業が好きだ。



君はどの程度なんだ?

時々自分がどの程度なのか確かめたくなる。

自分の位置と自分の強さを試したくなる。


手伝ってくれるんだろ? 公安局執行官殿__。


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これもかなりの名シーンの予感。

槙島の自信家の部分と「仲間に入れてもらえなかった子供」的な孤独の部分が入り混じっているよな語りです。

狡噛というターゲットを見つけたことで、槙島は自分のポジションを少し見つけられたんだろうね。


追加シーンによって、以前よりも槙島を理解できたからといって、彼が犯罪者であることは違いないんだけどさ。

それがまた悲しいよね。
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ご存知のとおり、第4話は都合により放送中止。
これを観る方法は、フジテレビオンデマンドでの視聴以外には、BD-BOXの発売を待たねばなりません。

新規カットを毎週楽しみにしていた身としては、「最悪のタイミング」であり、事件発生直後からその類似点による放送中止を心配していました。
しかし、必要以上に騒げば逆に荒波を立てるだけと考え、ブログやツイッターなどで、この件についての発言は放送中止決定まで控えました。



言い方は悪いのですが、静観していればメディアの向こう側の出来事で済んでしまうこと対して、わざわざ関係性を持ち、自分のリアルな生活に影響を及ぼすような行動をすることには何のメリットもないからです。

簡単に言ってしまえば、「PSYCHO-PASS -サイコパス-」新編集版の放送のほうが、私にとって生活の一部であり、あの事件のほうがフィクションと思えるほど距離感のある理解不可能な事件です。


社会的影響を鑑みれば、今回の放送・配信中止という判断は致し方ないとも思うし、むしろここで対抗して「2」「劇場版」に悪影響が出るほうが問題ですから、仕方ないと諦めることにしましたが、腹は立っています、ホント。

被害者が気の毒とか、加害者が許せないとか、そういった感情、倫理観とは全く違うファクターで、回りまわって本来無関係なこっちに被害が及んだことに憤りを感じてしまうんです。

しかしこの感情に素直に行動することが、決して状況を好転させることにはならないとも理解できているという、この二項対立!


あれ? 追加シーンの槙島に繋がったぞ???
うん、この感覚こそが「PSYCHO-PASS -サイコパス-」だよ。


もしかすると、槙島の言葉の重みを増させるために、神が我々ファンに与えた試練なのかもしれないよ、これは。
わたし、無神論者ですけどね。







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PSYCHO-PASS -サイコパス- 新編集版 感想 第4話 新シーン・新カット [PSYCHO-PASS サイコパス]

「PSYCHO-PASS -サイコパス-」新編集版 第4話の追加シーンの感想です。


地上波での放送が見送られてしまった新編集版の4話ですが、フジテレビオンデマンドでは視聴することが出来ます。

新編集版・第4話はオリジナル版でいうと、7話「紫蘭の花言葉」と8話「あとは、沈黙」を1本ににまとめたもので、王陵璃華子事件の中・後編」になります。

そのためか、追加シーンは冒頭のみになっており、その代わりに今までよりも長いシーンになっています。
今まで同様、文字起こししてみました。


新シーン:オリジナル版 第7話 アバン前に挿入
槙島の語り台詞 文字起こし(「」は省略)

pp_n04.jpg
大抵の人間は、牛や鳥は殺せても、チンパンジーはそう簡単にはいかないだろう。

少し人間に似ているし、何より絵を描くことができる。


もし魚が絵を描いたとしよう。

何を考えているのかは解らなくても、絵を描く動物は殺し難くなる。

感情があるのではないか?__直感的に僕達はそう感じるはずだ。


表現するということには、それくらいの価値がある。



近代に入って、社会は絶対的な価値観の追求を諦めた。

相対的な、偏差値的な世界観を中心に据えるようになった。


しかしそれは、絶対的なものは無用になったからではなく、酸っぱい葡萄だとして切捨てに掛かったに過ぎない。

手に入れ難いから、最初からなかったことにしよう__と。



そこにシビュラシステムが現れた__。

システムは文化や芸術にも介入するようになった。


シビュラ認定芸術家__。シビュラ推奨作品__。

ブラックボックス化された独自の判定基準によって、発展に必要な苦悩と対立が減少してしまった。


表現することを侮るようなやり方は、やがて社会に致命的な停滞をもたらす……。


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月明かりの元、王陵牢一の作品を前に槙島がつぶやいているシーンです。

槙島の芸術や表現に対してのある種の考えを垣間見ることが出来ます。



そして、このシーンから続く王陵璃華子の牢一の見舞いのシーン等によって、この世界で芸術活動のあり方なども理解できる、世界観説明上でも非常に重要な話だったのですが……、残念ですね。

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更に加えますと、「2」もしくは「劇場版」に登場する新・監視官である霜月美佳もこの「王陵璃華子事件編」から登場しており、その属性を同じ属性の持ち主である六合塚に見抜かれちゃっているように思えたのだが、霜月美佳が生粋の百合属性なのか、それとも女子高特有のソレというだけの話だったのかは定かではない。

このあたりも続編での楽しみであったりもするので、是非このシーンはオリジナル版でも構わないから見ておいてほしい。






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